上海15ヶ月

yasupon.exblog.jp
ブログトップ
2005年 04月 17日

一夜明けた領事館に行った。

中山公園から乗ったタクシーは
仙霞路を超えて興義路を右折した。
とたんに目に飛び込んでくるのは至る所にいる警察。
b0029974_22213185.jpg

それまで窓の外に続いていた、いつもと変わらぬ街の様子が一転した。
タクシーの中にいても緊張が高まる。

しばらく進むと上海領事館の前を通過。
警察だけではなく、緑色の制服を着た軍隊が領事館を囲っている。
b0029974_22302541.jpg

ガラスは割られ、塀にかけてある掲示板も破壊され、
壁には投げつけられたペンキの跡が無数にある。
一夜明けた領事館は無惨な姿をさらしていた。

反日デモから一夜明けた今日、日曜日。
危険を承知でどうしても見に行きたくなった。
興味本位と言われればそうだが、
日本人であると言うアイデンティティーを
自分が持ち合わせているのか、
反日デモのなごりをこの目で見たいというのが主な理由だ。

カルフールでタクシーを降りて、
水城路を北に向かう。
日本食レストランが比較的多い、この道では
多くの店が看板の字を隠していたり、
中国の国旗を掲げていたりした。
b0029974_223229100.jpg

勇気を振り絞り、領事館の前を通る事にする。
帽子を目深にかぶり直し、道の反対側から眺める。
b0029974_2227323.jpg

中国人ももの珍しそうに、足を止める。
少し先には中国人が集団でたむろしている。

日本から出張で来た友人は、昨日の朝、人民広場のデモを見たとき
「日本人である事に初めて恐怖を感じた」と言っていた。

やっぱり怖い、足がすくむ。
警察が無数にいるこの場所で襲われることはまずないと思うが
一人では来れなかっただろう。

少し先に行くと、12月のGREE上海の会をおこなった店がある場所に出た。
b0029974_22341629.jpg

窓ガラスはビニールシートみたいなもので覆われて、中国の旗が掲げられている。
あの時はまさかこんなことが起きるなんて夢にも思っていなかった。
大切な思い出の場所が破壊されている。

中国で暮らしていると騙されたりもするし、嫌な目に遭う事もある。
それでも、ここまで敵意をむき出しにして、
自分の母国を嫌っている人が実際にいるなんて
はっきり言ってショックだったし悔しかった。

自分が住んでいる場所では、幸いなことに抗日などは見られないし、
今日、郵便局のおばちゃんに日本に小包を送りたいと言っても
嫌な顔などはしない。
でも今日自分の目で見て、抗日の思いを持っている人も実際にいることを知った。

今や中国は日本にとって欠かせない大切な国の一つ。
(もちろん大切でない国なんてないのだが)
お互いの関係を改善するために、何かが必要である事は間違いない。
ただ、それはもう個人の力ではどうしようもないのだろうか?

スプレーで書かれた「抗日」の字と、破壊された思い出の店の看板を見て
悲しくなってしまいました。
b0029974_22252327.jpg

[PR]

by yasupon0920 | 2005-04-17 22:36 | 日常生活@上海


<< とある夕食      反日デモの日に中国人と働く >>